当院でプラセンタ注射として使用していますラエンネックにつきまして、 製造販売元である「株式会社日本生物製剤」より使用を控えてくださいとの通知がありました。
B型肝炎に罹患された患者さんでラエンネックを2回使用された履歴があり、因果関係は不明ではあるが製品の製造過程に問題がなかったか製造工程の検証を行うためという理由です。
ラエンネックは1974年に国内で承認を受けてから現在までこのような感染症の報告はなく、当クリニックにおいても経験的に極めて安全性の高い製剤と理解して患者様にも提供しております。
この製剤は母体と胎盤をPCR法といういちばん高感度のウイルス検査を行った後に、有機溶媒処理、強酸処理、高圧蒸気滅菌を行い、さらに製品をPCR法によりチェックするといった工程を経て製造されており、理論的にはウイルスの混入は考えられません。
もちろん製造工程に不備が見つかれば、上記の理論は成立しませんので、その検証に約1か月かかる見込みとの事です。
製造及び流通が再開され次第、再度患者様に提供させていただく予定にしておりますので、暫くの間お待ちください。
※いくつかのクリニックで他のプラセンタ製剤であるメルスモンを代替として提供している様ですが、同じプラセンタ製剤と言っても内容的には全く異なり効能効果も違いますのでご注意ください。
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