本当に医療崩壊しているのか? (2021-01-18)

本当に医療崩壊しているのか?
 
 現在の緊急事態宣言は「医療崩壊」を防ぐため発出されたとなっています。日本医師会の中川俊男会長は、1月6日の記者会見で「現実はすでに医療崩壊」と言い切っていましたし、多くのメディアや専門家も同様に訴えています。しかし実態を知る由もない一般国民を必要以上に怖がらせるのはいかがなものかと個人的には思っています。

 例えば感染の中心地である東京都のデータをみると、約1週間前のデータで新型コロナのために用意された一般病床の使用率は9割(約4000ベッド)ICUベッドも5割超(130ベッド)が既に埋まってしまっているとされています。

 しかしながら東京都にはICUとHCU(準集中治療管理室)合わせて2045ベッド存在するのはどういう訳か報道されていません。ハードウェアのキャパシティは全く余裕で存在している現実を公表せずに「医療崩壊」というキーワードで恐怖を煽るのはフェアでありません。都内の106,240ベッドに対するコロナ利用が3,500ベッドであれば使用率は3.3%、ICU2,045ベッドに対するコロナ利用130であれば6.5%という計算になります。
 
 このデータを公にしてしまうと、「なぜ民間病院はコロナを診ないのか?」「そもそも指定感染症2類にしたままだからいけないのでは」といった議論が噴き出してしまって困る方々が中枢部にいらっしゃるからというのが私の穿った見方でありますが・・・。

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