日本レーザー医学会安全教育講習会に参加してきました (2018-07-22)

日本レーザー医学会の専門医は5年毎に更新が必要で、学会参加や口演・論文などで取得する更新単位の他に、2回の講習会の受講が義務付けられています。私は来年が2回目の更新年度にあたるので受講してまいりました。
 
今回は同学会の関西地方会が初めての高知開催ということで、講習会も高知でおこなわれました。私自身も約30年ぶり2度目の高知です。大学の研修医時代に日本皮膚科学会西部支部総会が高知医大で開催された時が人生初の高知訪問でした。

 講義内容は電磁波の基礎的な理論(光も電波もX線も全て電磁波です)主に物理の分野から始まり、医療用に用いられるレーザー機器の基本的な特性の話から、最後は医療事故を未然に防ぐために必ず守らなければならない安全対策までと多岐にわたります。

専門医試験の時に勉強した内容なのですが、改めて再確認して知識を確かなものにするという行為は大切な事だと思います。基礎的な理論をしっかり理解できていないと、新しい機器を適切かつ有効に使いこなすことなどできません。
 
治療という場面では安全性が最優先されます。そのためには使用する機器の物理学的・光学的な特性を施術者がしっかり理解している必要があります。いかに最新で高性能な機器であっても、医師の知識や技能が未熟で業者のセールストークを鵜呑みにして施術してしまうレベルであれば危険極まりないだけという事になります。
 
最近は都市部で新規開業するクリニックのほとんどが何らかのレーザー機器を導入して美容治療を行う風潮にあります。大学や基幹病院でレーザー治療の研修経験がきちんとあれば問題ないのですが、そうでない先生方も少なくありません。若葉マークを付けたポルシェの助手席とか乗りたくありませんよね・・・それと一緒と思うのですが(笑)。

 さて話は全く変わりますが、当日福岡空港が落雷で滑走路破損のために一時閉鎖の影響を受けて帰りの飛行機が欠航となってしまいました。そのため急遽鉄道で陸路帰ることになったのですが、特急「南国」による土讃線の旅は想像を絶する光景で圧倒されました。高知を出発してほどなく四国山地の森林の中を疾走し、さらに吉野川に沿って「大歩危・小歩危」といった渓流を眼下に見て讃岐山脈を越えて瀬戸大橋を渡り岡山に到着。急勾配の単線をエンジン全開で車体を震わせ必死に走りぬくややレトロなディーゼル特急(途中携帯の電波が届かない山深い地域が約1時間)、想定外の鉄道の旅でしたが非日常の世界を楽しむ事ができて、ちょうど良いリフレッシュタイムとなりました。

←新しい記事へ ↑一覧へ 以前の記事へ→

薬院高橋皮ふ科クリニック 福岡市中央区薬院1-5-11 薬院ヒルズビル2F 092-737-1881